ゆりの木動物病院|阪急庄内駅すぐ近く|大阪府豊中市

阪急宝塚線・庄内駅3分、犬・猫を診る動物病院です。

リモートワークをしてみたい

あちこちでリモートワークという言葉を耳にする。
当院でも飼主さんから「リモートワークになりまして」と結構な頻度で聞くようになってきた。
へえ、そうですか。
仕事が捗り、おうち時間も取れるんですか。
話を聞いているとなかなか羨ましいなあと思えるようになってきた。
それどころか「テレワーク」「リモートワーク」と目の前でいわれると、なんだかこの人たちには憧れの仕事についているような神々しさやオーラを感じるような。
いいよな。羨ましいよなあ。
なんなら、私も一度くらいはこのフレーズを使ってみたいなあ。
で、そのためだけに「うちもテレワークの導入をしてみよっかなあ」と試しに言ってみた。
すると、
「へえ。先生、やれるもんならやってみてくださいよぉ~」
「へっへっ。ほーんと、どうやって動物病院がリモートワークを行うのか知りたいもんですなあ」
「いいんですかぁ~。私たちが病院に来なくても」
「私たち、一生来なくなるかもしれませんよ。えへっ、えへっ」
な、なんと。
やめてくれ、にこにこしながら、どこかの組関係者みたいな脅しは。
怖い。怖い。
少年のように純真な私が、本気でおろおろ戸惑う姿に、この人たちは嬉しそうに次々とかぶせてくる。
そんなに脅さなくても。
私はただ憧れのフレーズを一度言ってみたかっただけなんだ。
で、結局テレワーク導入は当院ではできないと悟ったのですが、なんだかさみしいので自分なりにリモートワークをしている自分を想像してみた。
まず起きる。
起きても、いままでのように慌てて家を飛び出す必要もないため、少しゆったりと朝食をとってみよう。
誰も作ってくれないから、自分でフレンチトーストでも作ってみよっかな。
おまけに目玉焼きとソーセージでもつけちゃおうかなぁ。紅茶なんて優雅だな。
朝食を作り終えてテーブルにひとり着席。
いつものように隅から隅まで新聞5紙をめくり、時代の進捗を確認しながら、フレンチトーストを食べていると、やがて「ちょっと邪魔」という言葉が聞こえ始める。
聞き流していると「もうっ」と嫌がらせのように足元へ、掃除機のヘッドがびゅんびゅんと飛んで来始める。
最初のうちはフレンチトーストを口にくわえ、キングカズ並みの軽やかなステップで掃除機ヘッドを交わしているも、だんだん威圧が強くなり、立ち上がってトイレに向かう。
便座に座り、ゆったりと快便にため息をついていると、今度は「早く出ろ」と息子がドアをどんどん叩いてくる。
ここにも居場所がないのかと舌打ちをしながら、仕方なくいそいそとトイレをでる。
「ほんま邪魔やな」
背中にひどい捨て台詞を浴び、次はどこにいようかと廊下で立ち尽くして考えてみる。
そうだ、天気がいいからべランダで日向ぼっこでもしよう。
でも、ただの日向ぼっこではつまらないから、コロナ予防に紫外線による全身消毒としよう。
着ている服の両裾からまっすぐ物干しざおを通し、そのまま自分ごと物干しにぶらさがっていよう。
ぶらんぶらんと風に揺られながら、消毒がてら日向ぼっこなんて素敵じゃないか。
きらめく日差しに当たりながら、ぶらんぶらんして一人にこにこ幸せな自分時間を過ごしていると、まただ。
「邪魔っ!!そんなに場所をとって。大事な洗濯ものを干せないでしょ」
とここでもお叱りの言葉を受ける。
やがて裾に通した物干しざおのせいで、動きたくても動けないまま、一方的に布団たたきでお尻をビシバシビシバシしばかれはじめ、ここもとうとう本当に出ていかざるをなくなる。
かといって不要不急の外出はできない。
となると、最終的には、いつもの自分の居場所、そう、押し入れに閉じこもるしかない。
考えてみれば、テレワークどころか、むなしさしか感じない、いつもの休日の過ごし方と同じではないか。
フェイクニュースが多い昨今、テレワークで家庭の空気が悪くなる、という報道だけはこりゃたしかだな。
休日にいつも思うことだが、中年男性のおうち時間は悲惨である。
 
2020年05月23日 19:07

ゆりの木動物病院

06-6335-5387

診療時間
月・火・木・金
AM 9:30~12:30
PM 15:00~19:00
AM 9:30~12:30
AM 9:30~12:30
PM 14:00~17:00
休診日
水午後・日・祝日

病院のご案内はこちら

サブメニュー

モバイルサイト

ゆりの木動物病院スマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら

北摂夜間救急動物病院
電話 072-730-2199
箕面市船場東2-3-55
大阪動物夜間急病センター
電話 06-4259-1212
大阪市東成区中道3-8-11