おおぶたこぶた。
最近、雨が多いです。アジサイやタイサンボク、ヤマボウシ、夾竹桃の花々がとてもきれいです。
自転車での通勤途中、曇天にあちらこちらでひそやかに咲く花々に目を配りながら、今年は長い梅雨になりそうだなあ、と最近はなんとなく思っております。
ゲリラ豪雨にならなければいいのですが・・。
いつものことですが、夏生まれは暑さに強い。冬生まれは寒さに強い。
そんなことをよく聞きます。
が、本当に誕生月に暑さや寒さへの耐久性や好みが関係しているのでしょうか。
そんなの嘘やん。
いつも私は思っています。
なぜって私は六月生まれです。
でも、梅雨はあまり好きではありません。
じめじめとした暑さには毎年辟易するほどです。
ということで私に関しては、生まれ月と季節の好みに関するこの方程式は成り立たないようです。
まあ、そんなことはどうでもいいことです。
さて、それはさておき、さてさてさて。
先日のことです。
かなりの大雨でその日は患者さんの来院がほとんどなく、たまにはこんな日もいいね、とスタッフ一同気を休めておりました。
時間もあったので、お菓子好きの私が普段から用意してあるチョコレートやせんべいなどを食べながら、三人で談笑しておりますと、
ツンドラさんが
「やだ。先生また封を開けるんですか。そんなに食べたらコブタになります」
と平然とのたまいます。
「えっ?」
びっくりして彼女を見ると、
「違う、違う。おおぶたになるですね」
えっ。
ええぇ~。
いま、平然とひどいことを言っていませんか。
私をいよいよおおぶた呼ばわりするのですか。
思わず絶句していたら、彼女は「違いますよ。違います。安心してください。先生のことじゃありません。私のことです」
とパンツをはいた安村さんのような絶対的な自信ありげな表情で私に言います。
「ほんまか。ほんまに俺のことを言ったんじゃないな」
と疑いの目で、さらには念を押すように彼女を見つめて問いただすと、彼女はさらなる屈託のない笑顔を浮かべ、こういいました。
「だって先生の場合、フォアグラですから」
「・・・」
みなさん、どう思われますか?
そんなこと思ってても言いますか。
それとも私が言わせてしまっているのでしょうか。
これをなんといえばいいのでしょうか。
分かりません。
私にはさっぱり分かりません。
ただひとつだけお願いだけはさせてください。
ああ、雨よ。
願わくば、ひたひたと降り続けながら、彼女が繰り出す様々な言葉の毒も一緒に洗い流しておくれ。
そして願わくば、私の肝臓からもあふれ出した脂肪を流し切っておくれ。
六月生まれのこの私。
雨はすきになれそうにもありませんが、長くなりそうな雨空に、そうお願いしたい、そんな思いで先月はいっぱいでした。
2020年07月03日 16:56