この傷、噛まれたのではありません
私の右肘にできた青痣のような怪我を見て、何人かの飼い主さんが「先生、噛まれたん?」
とニヤニヤ。
「犬? 猫?」
そりゃ、そう思うよな。
動物病院だし。
でも、違います。
通勤中、自転車で派手にコケました。
そりゃ、そりゃ、もうひどい転倒の有様で。
その日、いつもより早く出勤しなければいけない理由があり、少しばかり急いで自転車を漕いでおりました。
急な砂利の坂道をスピードを落とさず一気に下っていた際、横目に映る横断歩道の信号がスッと青に変わるのが目に映って
「行っちゃうか」
普段はその場所で左折することはないのですが、急いでいたため、そのまま右折。
ハンドルを切った途端、こんもりとしたツツジの陰に隠れた腰の曲がった老人の姿が目に映る。
「あかん」
慌てて避けようとしたら、砂利にタイヤがとられ、横滑り。
ズリズリズリ〜と後輪が滑って、右肘と臀部を強打し、このザマ。
自転車のかごは凹み、カバーは破れて。
それくらい、ずで〜んと派手にやってしまいました。
多くの通勤途中の人々に目撃され、恥ずかしいと言ったらないことないこと。
その視線が冷たく、悲しいことといったらなんと表現すればいいのか。
それを起こしたのがまた自身の生まれ日の翌日で、年甲斐もなく、なにやってんねん!と情けないこと。
新品のノートPCは動かなくなるし。
診察中、肘と足が痛くてたまらんし。
といったわけで、文字通り、今も心身ともに深く傷ついております。
まあ、痛々しく映って当然か。
どうか、来院のみなさま、笑わずにそっとしていただければと願っております。
くれぐれも一部の飼い主さんのように、クスクスと笑わないでください。
そして、どこかの誰かみたいに、嬉しそうに傷口を割り箸でツンツンと触ってくるのはやめてください。
もってのほかです!!
2021年06月10日 20:04